ドロバチ科表紙

フタオビドロバチ類

(ミカド)トックリバチ

(ミカドトックリバチ)春型♀V521-1

トックリバチ類15種

 従来トックリバチとされていたものが、ミカドトックリバチと呼ぶ説ができ、従来サムライトックリバチと呼ばれていたものがトックリバチの夏型♀と見直された。夏型♀の中胸背板(頭部に近い胸部背面)の黄色三角紋については大小2分類され、顔の斑紋にも違いがあるので別種と判断した。別種と思われるものは混血種と見ている。

 トックリバチの名がつくドロバチは、一般に知られる種類は限られ、トックリバチ類の写真の中にはそれに収まらない個体が数多く出てきた。同じ種類でも雄雌、季節、個体差など色々な姿があり、表紙の段階で数多く表示してみた。

V521-2

W629-1

W629-2

(旧サムライトックリバチ)夏型♀Q807-1

Q807-2

Qa21

U825-1

U825-2

U827-1

U827-2

V801-1

V801-2

V805

V813

Y917

(ミカド)トックリバチ

Q525

Q807

 トックリバチのオスの顔には大きな黄色の斑紋があり、それぞれの種によって形状の違いがあるが、真正面から顔を写せるとは限らず、胸部の斑紋と照合して名前を割り出すようである。胸部の斑紋には個体差があり、前身腹節(腹部に近い胸部背面)の斑紋が分かる写真の両者をできるだけ掲載、特異な斑紋の個体は別種扱いにした。

T808

U825-1

U825-2

V716-1

V716-2

V718

V722-1

V722-2

W714

W722-1

W722-2

W809-1

W809-2

W829

X809

X817-1

X817-2

X820-1

X820-2

Y917

Za06

仮称ヨロイトックリバチ類 3種

㋐ヨロイトックリバチ X801a

X801b-1

 サムライトックリバチと呼ばれていたトックリバチ夏型♀の写真を精査してみると、前身腹節(腹部に近い胸部背面)の黄斑が鎧・ヨロイのようであり、草摺・クサズリ(鎧の下部にたれている防具)が付いているように見え、正に鎧武者を思わせる。中胸背板(頭部に近い胸部背面)の三角紋や顔の紋まで異なり、別種と判断される。

フタテンヨロイトックリバチ V805-1

X808b-2

X808b-3

V805-2

X817

X907

X809

㋐Vモントックリバチ T831-1

T831-2

ムモン(サムライ)トックリバチ♂  修正

Q525

S606

 従来サムライトックリバチと呼ばれた、夏型♀を除いたものをムモントックリバチ又はサムライトックリバチと呼ぶようになったようである。メスの顔の黄色の斑紋について、ミカドトックリバチとムモントックリバチとでは異なり、ムモンについては点模様と判別した。中胸背板(肩の黄紋)の斑紋の長さに違いがあり、個体差か別種か悩むところである。

T821

V514

V806

V813

X528

X725a

X725b

X804

X809

X820

X903

X903

ムモン(サムライ)トックリバチ♂ 修正

U905

V815

 図鑑によると、ミカドトックリバチとムモントックリバチの違いとして、ミカドはやや光沢有り、ムモンは光沢鈍い(サメ肌?)とあり、オスを光沢で分類してみたが撮影条件で違って見え、判別しきれない。中胸背板(肩の黄紋)の紋の長さにも違いがあり、顔の黄紋の形状が決め手としたが、同定の精度は低い。

X809

X820-1

X820-2

X823

Y712-1

Y712-2

不明ムモントックリバチ 4種

㋐セグロトックリバチ X820

㋐ムナボソトックリバチ 修正 U612

 胸部の黄紋の少ない無紋系のトックリバチの中には、ムモントックリバチとした個体と趣の異なるものが出てきた。単なる個体差の可能性もあるが、念のために列記した。

㋐クロツヤトックリバチ 修正 V816-1

V816-2

V816-3

㋐チャバラトックリバチ X528

X627

X809

キボシトックリバチ♀

T808-1

T808-2

 キボシトックリバチとキアシトックリバチは良く似ており、図鑑では足の色を、キボシは基部を除き黄褐色、キアシは基部を除き黄色ないし橙黄色となっている。黄褐色と橙黄色の違いは判然としないが、赤みが強いものをキボシ、黄色みが強いものをキアシとして分類してみた。尚、メスは光沢に乏しく、オスは光沢が強いようである。

V706-1

V706-2

W530-1

W530-2

X718-1

X718-2

キボシトックリバチ 修正

W509

W714-1

 足の色でキボシとキアシを分類していくと、キボシのオスと思われる個体は光沢が感じられ、顔の斑紋も同型のものが並んだ。顔以外の斑紋はキボシ、キアシ、ほとんど差が無かった。傾向として分かったのは発生率で、2000年代は少なく、2010年代になると増えたようである。

X623-1

X623-2

X801

X704-1

X704-2

X704-3

X901-1

X901-2

Y619

不明キボシトックリバチ 2種

ヨツボシトックリバチ 修正 V806-1

V806-2

 キボシトックリバチの仲間と思われるが、斑紋に他に無い特徴を有するものが3個体出てきた。一つは胸部(小看板)に四つの黄星が見られるもので、他の2個体は、腹部付け根側の細い部分に一対の黄色い点が見られる。両者とも個体差の範囲なのかもしれないが、ハッキリするまで別種扱いとした。

フタテントックリバチ 修正 V706-1

V706-2

V709 修正

キアシトックリバチ ♀

U819-1

U819-2

 足の色でキボシとキアシを分類していくと、キアシのオスと思われる個体は光沢が感じられ、顔の斑紋も同型のものが並んだ。顔以外の斑紋はキボシ、キアシ、ほとんど差が無かった。傾向として分かったのは発生率で、2000年代は少なく、2010年代になると増えているようである。

U923-1

U923-2

X704

キアシトックリバチ♂ 修正

T910-1

T910-2

 キアシトックリバチのオスと思われる個体を並べてみた。光線の加減で色合いや肌合いが大きく違って見え、全てが同種と言い切る事が出来ないが、足の色合いはキアシなので、合点している。

V528

V709a

V709b

V709c

V718

W509

W630

X809-1

X809-2

X614

X905-1

X905-2

不明チビトックリバチ 2種

㋐チビトックリバチ Q817

㋐カタグロチビトックリバチ T811

 トックリバチの形状をしているが、トックリバチを代表する個体(体長10〜17ミリ)と比べて小さい(体長10ミリ未満)個体が幾つか出てきた。チビドロバチ類にトックリバチモドキの名が出てきて、ことによるとその類なのかもしれないが、トックリバチの色合いが強い個体もあり、仮称、チビトックリバチとした。