オオフタオビドロバチ♂?(黄足型) |
Q901 |
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フタオビドロバチ類12種 |
オオフタオビドロバチと思われる写真を見直ししてみると、二大別された。足の色が黄褐色と赤茶色とがあり、ヒゲ(触手)の付け根部分(柄節)が黄色が強いものと弱いもの、胸部(小盾板)の黄色の斑紋が大小あった。オス、メスの違いか、別種なのか、顔の斑紋からは判別しきれなかったが、黄足をオスと仮定した。 |
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ドロバチには腹部に2本の黄色い帯線を有する個体が多くおり、中には図鑑に載っていない個体も出てくる。大きさでも体長10ミリを越えるものと、満たない小型なものとがおり、小型なものはチビドロバチ類として別掲で紹介している。 |
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S724 |
T912 |
V722 |
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V726 |
V806 |
V807 |
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X813 |
X825 |
X905 |
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中間型 |
S908 |
V621 |
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オオフタオビドロバチを二大別すると、部分的にどちらにも分類しきれないものが2個体出てきた。足と触手の色合いからすると黄足に近く、胸部の斑紋からすると赤足に近い。偶然なのか、腹部全体が両者とも茶褐色で、老成か個体差とも考えられるが、撮影日からすると老生と見るのは無理がある。 |
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オオフタオビドロバチ♀?(赤足型) |
Q718 |
S904 |
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オオフタオビドロバチと思われる個体には足が赤褐色に近いものがおり、胸部(小盾板)の黄色の斑紋が黄足のものより大きめで、ヒゲ(触手)の付け根部分(柄節)はそれほど黄色が目立たない。個体差の範囲にも思えるが、3点が一致する個体がそれぞれ15体以上記録しているのでオス、メスの違いとした。 |
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T831 |
U626 |
U818 |
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V603 |
V621 |
V622 |
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V628-1 |
V628-2 |
V716 |
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V722 |
V723 |
V726 |
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X623 |
X704 |
X710a |
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X710b-1 |
X710b-2 |
X720 |
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X725a |
X725b |
X806 |
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X809 |
X903-1 |
X903-2 |
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X905 |
X907 |
X910a |
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X910b |
Y712-1 |
Y712-2 |
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V622 |
V816 |
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オオフタオビドロバチと類似しているが、胸部(小甲板・後胸背板)の斑紋が小さい個体があり、調べてみるとハグロフタオビドロバチの名が出てきた。大きさはオオフタオビに比べて小さく発生数も少なくて、滅多に出遭うことが無い。 |
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X811 |
仮称 ㋐ムモンフタオビドロバチ |
V726 |
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本種は該当無しとして、仮称、アラカワムモンフタオビドロバチとしたが、ハグロフタオビドロバチとした個体と大きさが同じようで、胸部の斑紋が全くない。手持ちの図鑑によると、ハグロフタオビドロバチは胸部に斑紋が無いとされ、本種の方がハグロフタオビドロバチの可能性が高そうで、オス、メスの違いかもしれない。 |
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仮称 ㋐セスジフタオビドロバチ♂? |
X903-1 |
X903-2 |
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オオフタオビドロバチの写真を並べていくと、1個体だけ、胸部(中胸背板)に一対の細い黄色の縦筋があった。図鑑によるとオオフタオビドロバチの大きさは体長16ミリ前後となっており、本種はそれよりもやや大きいと見られる。別種と判断するのは早計かもしれないが、仮称、アラカワセスジフタオビドロバチと呼ぶことにした。 |
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X903-3 |
U819 |
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オオフタオビドロバチと類似するが、腹部末端側が折れ曲がるようになっている個体があった。中には背面と腹面とが分離しているかのように見える個体もいる。ただ単に個体差か、変異なのか定かでないが、敢えて別種とし、仮称、アラカワマガリオフタオビドロバチと呼ぶことにした。 |
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V704 |
V813-1 |
V813-2 |
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ヒメフタオビドロバチ ♀ |
W530 |
W706 |
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手持ちの古い図鑑にドロバチの仲間としてヒメフタオビドロバチの名前がある。しかし、2008年に購入した図鑑には、この名は出てこない。名前が変わったのか、それとも他の名前に含まれたのか定かでない。ただ、記載されている大きさが体長10ミリとなっており、本種が類すると思われるチビフタオビドロバチは体長8ミリ前後で大きさに違いがある。 |
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ヒメフタオビドロバチ ♂ |
V621 |
V709 |
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ヒメフタオビドロバチと思われる個体は、顔の斑紋でオス、メスの違いが明瞭で、ここではオスと思われる個体を並べてみた。ヒメフタオビドロバチの名前のある図鑑では発生時期が8月となっており、本館でヒメフタオビとしたものは当てはまらない。多くの点で疑義が生ずるが、明らかになるまでヒメフタオビドロバチとしておく。 |
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W413 |
X820-1 |
X820-2 |
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W629-1 |
W629-2 |
W629-3 |
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仮称 ㋐ヒゲブトフタオビドロバチ |
X624-1 |
X624-2 |
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本種はヒメフタオビドロバチとした個体に比べてやや大きく、推定では体長は12ミリ前後ある。調べた範囲では本種が該当する名前は見当たらず、仮称で呼ぶことにした。本種はヒメフタオビドロバチと比べてヒゲ(触手)が太めなので、仮称、アラカワヒゲブトフタオビドロバチと呼ぶことにした。 |
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チビドロバチ類について |
S926-1 |
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表記に類するドロバチは、名前の様に体長10ミリを切る小型種で、同形の個体は数多く確認されているようである。画像としての情報は少なく、近似種の個体を撮影しても名前の割り当てようがない。見た目が近そうな名前を無理やり割り当て、どうしても該当しない個体については、不明種として、今回の更新では種類数に含まないことにした。 |
手持ちの図鑑によると、キオビチビドロバチは、チビドロバチの中では最も多く確認され、最も小さな種とされている。キオビチビドロバチとした個体の写真は、どう言うわけか顔の斑紋が断片しか撮れておらず、オス、メスの違いが解明できていない。体長6〜8ミリとされ、写真から推定してもほぼ一致し、光沢や点刻など、肌合いを同定の判断材料にした。 |
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S926-2 |
T819-1 |
T819-2 |
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U426-1 |
U426-2 |
U908 |
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V807 |
W621-1 |
W621-2 |
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W630-1 |
W630-2 |
X808 |
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X829-1 |
X829-2 |
X907 |
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キオビチビドロバチ ♂ 修正 |
V624-1 |
V624-2 |
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キオビチビドロバチは多数種で、メスとして紹介している数から言っても少なからず記録している。ところが、オスと思われる個体にはそれほど遭遇しておらず、2個体が該当しただけである。メスと同じような色合いをベースに選択したが、オス、メスでは雰囲気が異なるのかもしれない。現状ではそこまで掘り下げて見極めることができない。 |
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T704-1 |
T704-2 |
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チビドロバチ類の特徴として、写真を見直しているうちに肌の色合いと質感が分類の目安になるのではと思えてきた。ポイントとなる2点は光線の加減でも違って見えてくるので、大きさや斑紋、触手の形状なども勘案する必要がある。その結果、黒色の強い2個体がムナグロチビドロバチとして浮上した。メスだけでオスと思われる個体はなかった。 |
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U923-1 |
U923-2 |
U923-3 |
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カタグロチビドロバチ♀ |
V706-1 |
V706-2 |
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手持ちの図鑑によると、カタグロチビドロバチの特徴として、肩板は黒褐色となっている。黒褐色がどんな色合いかインターネットで調べてみたがハッキリせず、単純に黒に茶色が少し混ざっていると決めて分類していくと、それらしき色合いの個体が出てきた。色合いだけで見ていくと♀は1個体しか記録できていなかった。 |
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カタグロチビドロバチ♂ 修正 |
W628-1 |
W628-2 |
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黒褐色と思われるオスの個体は多く出てきたが、光線の加減によって色合いが幾らか違って見えるものもおり、完全に分類できたか自信が無い。それに、カタグロの名がどうしてついたのかも疑問であり、分類が難しい。図鑑では特徴として前胸背板(肩)背面はしばし黄斑を欠き、と記されており、ここで紹介する個体は合致している。 |
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V701-1 |
V701-2 |
V701-3 |
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V709-1 |
V709-2 |
V709-3 |
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V806-1 |
V806-2 |
V806-3 |
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V813-1 |
V813-2 |
X623 |
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X710 |
X801 |
X825 |
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ヤマトハムシドロバチ |
S612 |
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ここで紹介する2個体が、同じ種類かも定かでないが、腹部の黄色の帯紋が3本見られるのが共通で、手持ちの図鑑に出ている、ヤマトハムシドロバチの絵柄に該当している。図鑑によると大きさは体長6〜8ミリとされ、ここで紹介する2個体とも推定で10ミリ前後であり、疑問が残る。断定するには情報不足であり、2009年以降の写真は無い。 |
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フトカギチビドロバチ♂ |
Y610-1 |
Y610-2 |
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手持ちの図鑑に、キオビチビドロバチに似るとしたフトカギチビドロバチの名が出てきて、オスの触手末端節は幅広く扁平と記されており、1個体だけ触手が扁平に見えるものが出てきた。図鑑にはカタグロチビドロバチに似るとも記されており、その点では本種は違和感があるが、触手の扁平は他の個体には見られず、フトカギチビドロバチ、オスの可能性が高い。 |
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フトカギチビドロバチ♀ |
X623-1 |
X623-2 |
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手持ちの図鑑によると、フトカギチビドロバチのメスについては、全ての足に黄斑があると記されており、ここで紹介するメスの2個体の足には黄斑らしきものが認められ、黄斑の形状まで言及されると断定しきれないが、現状ではフトカギチビドロバチに限りなく近いと見た。 |
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X623-3 |
X811-1 |
X811-2 下♀上♂(触手が幅広) |
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不明チビドロバチ |
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U626 |
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ここで紹介する個体は、上で紹介してきたチビドロバチのどれかに含まれるのかもしれないが、分類しきれず、不明種とした。 |
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V514 |
V813-1 修正 |
V813-2 |