仮説 イトトンボ見た目分類について

2010年5月25日撮影 クロイトトンボ若いメス

2010年5月25日撮影 クロイトトンボ若いオス

上の2個体は同じ日時に撮影、色合いが酷似、姉弟では?

 熊谷荒川におけるイトトンボの生態は、調査範囲を限ってしまったために見過ごしてきた場

所が多くあった。2013年9月、台風一過、荒川の荒れ模様を撮影に行った時、川岸の草地

で6頭程のイトトンボを見つけた。荒川は、普段は川の流れが狭まって各所で入江ができてい

る。それは出口の無い池と同じで、トンボの産卵場所に適している。実際に大きな入江周辺で

は羽化間もない個体を目撃している。台風一過、同じ草地に三日続けて出向き、700枚程撮

影した。写真はそのまま埋もれさせてしまい、トンボサイト全面更新に当たって全ての写真を

見直し、イトトンボの写真は1500枚を越えていた。

 イトトンボの種類は6種と見ていたが、時間をかけて調べて見ると10種に及んだ。増えた

4種は見比べる度に答えが替わって、同道巡りを延々と繰り返すことになり、見た目分類図の

作成が不可欠となった。当館では限られた地域を継続的に探索、クロイトトンボは450枚、

オオイトトンボ360枚、キイトトンボ350枚程の写真を見直し、全く先入観を持たずに見

た目で分類してみた。クロイトトンボとした個体には、個体差や変異、ことによると亜種など

一律に割り切れない実態を洗い出す結果となった。

 全く素人の、独断と想像と空想とを織り交ぜた推察論が、仮説、イトトンボ見た目分類とな

った。本館はどの種目も同様に見た目分類に徹し、判別が難しい種類は仮説を唱え、来館者の

ご意見を拝聴するたたき台と位置付けている。トンボ研究者は多くおられるようで、昨今、ト

ンボサイトが格段に増えている。甲虫目は今までに何度もご教授いただいて、かなり精度の高

いサイトとすることができた。トンボについても精度が高くてより分かりやすい分類図ができ

るよう努めますので、ご教授、ご意見をよろしくお願い申し上げます。

 尚、撮影に当たってはデジタル一眼レフカメラ(2機使用)のズームレンズを最望遠、焦点

距離を最接近とし、オートフォーカスを使わず、体を動かして焦点を合わせるようにしたので

体長が割り出せる写真もあり、写真推定値もできるだけ明記した。